整体院には、たいていベッドはあります。でも、それ以外、「必須アイテム」といえるものはなさそうです。ローラーやスティックのような道具をそろえて、理科室のような骨格標本も置いて、いかにも「療術します」といった感じのクリニックもあるし、カフェやホテルのロビーのような雰囲気のところもあります。スタッフのユニフォームから受ける印象も、色やデザインによって、だいぶ違います。診療室風のところのほうが、何となく信頼できるという人もいるし、そうでないほうがほっとするという人もいるし。どこもそれぞれ、「相手の心と体をいやしたい」という思いで、セッティングされているのです。
「プロポーションをよくするために」という人はともかく、通院のきっかけは体のどこかに痛みやこりがあったり、だるかったりして、「でも、病院に行ってもよくならなかったから」というケースが多いのでは?
たとえば、中年以降の女性に多い、「耳鳴り、めまい、頭痛に肩こり、のぼせに不眠、手のしびれ」。病院で検査を受けても「とくに悪いところはありません」といわれて、「年のせい、更年期障害です」で終わり。5分だけ診察を受けて、処方された薬をどっさり買って帰る・・・。整体院では、一人ひとりのお客さまに、30分から1時間くらいかけているはずです。じっくり話を聞いて、その人、その人に最も合った療術をするためです。「悩みを聞いてもらうだけでも、心が楽になって、肩が軽くなる」ことだって、ありますよね。
もちろん、注射や薬は使いません。レントゲンのような検査もありません。副作用の心配がない、体によけいな負担をかけないため、持病のある方やお年寄り、妊娠中の方、赤ちゃんにもすすめられます。また、仕事や趣味で、体を(どこか一部でも)酷使する人には、たとえばバレリーナとかピアニストとかには、ケガなどを事前に防ぐ、「体の手入れ(ケア)」の一環にもなるわけです。